畳の寿命は、「畳表(たたみおもて)」、「畳床(たたみどこ)」に分けて考えます。
畳表(たたみおもて)
畳表とは、畳表面のゴザ部分を指します。天然素材のい草で織られていて、品質の良い畳表ほど色鮮やかで、打ち込み(い草の本数)がよく耐久性にも優れています。畳表の変色や汚れがひどくなってきたら「裏返し(畳表を裏返して畳縁を新調する」や「表替え(畳表と畳縁を新調する)」で対応できます。
裏返しは3~5年を目安とするとよいでしょう。その後はさらに3~5年まで使用可能です。裏返しをすることを想定すると、畳表の寿命は6~10年が目安と言えます。
畳床(たたみどこ)
畳床(たたみどこ)は、畳の土台・芯になる部分の事です。天然素材の稲わらをいくつも重ね、麻糸で締め付けて作られます。現在では稲わらの生産量が減少していることから、代用品として木材を圧縮したインシュレンボードを使った畳床など、さまざまな素材が使われるようになりました。畳床の一般的な寿命は10~20年です。それでも、丁寧にメンテナンスを繰り返せば40~50年は使えるものと言われてます。畳表が傷んでも、畳床が劣化していなければ、裏返しや表替えで対応できます。しかし、畳みにへこみができたり、フカフカするようなかんじがしてきたら寿命が近いので、畳を丸ごと取り換えて新調するのも一つの方法です。
使用年数だけじゃない、畳の寿命の判断方法
前述した畳の使用年数は、あくまでも平均的な目安です。畳の寿命は、い草や畳床の品質や住宅環境、メンテナンス状況によって変わってきます。また、畳の寿命を判断する基準は、使用年数だけじゃありません。畳表の色や風合い手ざわり、畳床の感触や手入れ状況など複数の要素をチェックしましょう。
・「畳表」色で寿命を判断する
畳を使い続けると、最初は銀白色や若草色だった畳表が奇異から褐色に変化していきます。色が褐色に近くなってきたら交換のタイミングです。天日干しすると色が変わることもあるので、外で畳を干す場合は注意しましょう。
・「畳表」風合いで寿命を判断する
「新品よりも光沢が無くなった」「い草のささくれが目立ってきた」など、年月の経過とともに」畳表のさわり心地が変わってきた場合も、交換時期の目安になります。
・「畳床」の感触で寿命を判断する
「歩くとフワフワしたりぐにゃりへこむような感触がある」など、畳の上を歩いていて違和感がある場合は、畳床の寿命が近いと思っていいでしょう。
・「畳床」手入れ状況で寿命を判断する
「ダニが大量に発生した、畳にカビ臭が残ってしまった」といったケースのように、掃除やメンテナンスを怠ると、畳床」の寿命はみじかくなります。